作品“厳島 Itsukushima”について

2011年3月11日の東日本大震災後、しばらくの間、悲しみや怒りと様々な感情が入り乱れ、気持ちの整理がつかない状況に陥っていた。
4月に入り、仕事の撮影で、広島の宮島を訪れた時の事だった。

厳島神社での潮の満ち引き、弥山、そして瀬戸内海から吹く風を感じていると、仕事とは関係なく、写真を撮りたいという衝動にかられた。
無心に撮影をしていると、心にぽかりと空いた隙間が少しずつ埋まっていく様な不思議な思いを感じた。
また、撮影をしている時から漠然と、2点の写真で1つの作品にするというイメージが既に出来ていたのも、とても不思議な事だった。

自分自身を救ってくれた(様な気がする)プリント作品です。
このイメージが伝わる事が出来れば、嬉しい限りです。                          

佐藤 謙司